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悠々として急げ―対談集 (1979年) (角川文庫)
によって 開高 健
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これを読むと、開高健氏の場合は対談(双方でテーマを深めていく)で、阿川泰子氏の場合はインタビュー(質問の羅列)だと如実に理解される。文学の衰弱、時代や読む人の変化と共に、このような対談を通じて人生や思想を考え深めていくことが遠くなっていて少し気になる。中に出てくる奇妙奇天烈なテーマを追求する市井の人や学者など11人と開高氏本人の対話の興味深いこと、笑いの中にある真実等など、馬鹿らしいとも思えるが読まされてしまう。(人間って不思議だ)対談相手とテーマをいくつかあげると美坂哲男:悲願湯けむり壮行記(日本全国の温泉めぐりに執念を燃やす人物)中村浩:スカトロ憂国論(理学博士、当時農林省食料開発協会会長、糞尿・クロレラの権威の食料・人類論)阪口浩平:昆虫界の貴族ノミを友に(京都大学教授生物学者、理学博でノミの研究に半生を捧げた日本の権威)篠田統:人を食った人たち(大阪学芸大教授、日本風俗史学会理事、中国史を食物で辿る希書「中国食物史」の著者)福田繁雄:おもちゃの不思議(グラフィックアート、デザインの分野で世界的に評価の高い)杉瀬裕:「釣魚大全」真髄(同志社女子大学の神学者、現行流布版でないウォルトンの初版本を翻訳、開高氏と釣談義)石本省吾:両人対酌山花開(越の寒梅醸造元石本酒造主人、日本酒からワイン・ウイスキーへと話題は飛び回る)開高健:ケンとタケシの物語(自分自身との対話)一読を薦めます。表題の「悠々として急げ」は、彼の死後奥さんの牧さんが纏めた追悼集にもつけられたが、ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスの言葉「フェスティナ・レンテ」の訳、「よい結果に早く至るにはゆっくり行くのがよい」からとられた。
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